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症状: 皮疹、かゆみ、
23才のT君は、犬を飼っているアメリカ人の家にホームステイをしています。1月前より足に皮疹が出現、市販のクリームを使って痒みを抑えていましたが、昨日足に5cmくらいの痛いしこりがあるのに気づきました。医師を受診したところ、膿瘍ということで切開排膿され、抗菌剤を処方されました。
ノミは、1.5-3.0mm程度の大きさで濃い赤茶色の、翅(はね)のない昆虫で、動物の血を吸って生きています。脚は3対で、自分の身長の70-80倍の高さをジャンプすることができます(18cm程度)。ヒトを宿主とするヒトノミは現在あまり見られないですが、犬や猫を飼っていると、イヌノミ、ネコノミが存在し、時々人間を咬む時があります。
ノミに咬まれると、赤く盛り上がって、真ん中に一箇所咬まれた痕のある皮疹ができ痒くなりますが、ノミの唾液に対するアレルギー反応で、二次的なアレルギー性皮疹も出てきます。痒みは数週間以上続くこともありますが、時には非常な痒みを起こします。
皮疹が痒くて掻いていると、皮膚に小さな傷ができ、そこから細菌が侵入し、皮膚の感染症を起こすことがあります。時には、膿が溜まったり膿瘍を形成します。
治療は、痒みを抑えるのがまず第一ですが、市販されているカラマインローション(calamine lotion)やワセリン(vaseline)をまず使用します。それで改善しない時は、ステロイドクリームを使います。痒みが広範囲に起こる時は、抗ヒスタミン剤を服用します。膿瘍は自然に破れて治ることもありますが、切開排膿するのが治療です。
ノミ刺されの手っ取り早い予防としては、虫除けスプレーやクリームなどを使って、咬まれないようにする方法がありますが、これは長期的な対策ではありません。
究極的な予防はノミ退治ですが、卵、幼虫、さなぎを経て、成虫になるノミの、いづれの段階のノミも退治しなくてはいけません。犬や猫には、市販のAdvantage, Frontline, Revolutionなどのノミ殺虫液やパウダーを直接使います。室内は殺虫の噴霧剤(fogger)やスプレーを使用。他にノミ取り器(flea trap)を使う方法もあります。室内には、他に、メトプレン(methoprene)やピリプロキシフェン (pyriproxyfen)などの昆虫成長抑制剤(IGR)や、ピレトリン(pyrethrins 除虫菊の成分)やロテノン(rotenone,植物の根由来 )などの植物系殺虫剤を使います。
室内の温度と湿度を低く保ち(摂氏20度以下、湿度50%以下)、掃除機で部屋の隅々まで掃除(吸引)することもノミ退治には大切です。
記事中の患者さんは架空の患者さんです。
サンディエゴの日系紙「Lighthouse San Diego」2009年月416日号に掲載
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